暑くなってくると、LiBでも、
「最近、夜中に足がつる」
「運動中にふくらはぎがつった」
「水分は飲んでいるのに身体がだるい」
といったご相談が増えてきます。
汗をかいたときに失われるのは、実は水分だけではありません。
水分と一緒に、ナトリウムなどの「電解質」も身体の外へ出ていきます。
近年の夏は非常に暑く、電解質補給はマラソンやトライアスロンをするアスリートだけのものではありません。
長時間外にいる一般の方や、屋外で仕事をする方、子ども、高齢者にとっても、熱中症を防ぐために知っておきたい大切な知識です。
電解質とは?
電解質とは、身体の水分バランスや神経、筋肉の働きを支えているミネラルです。
代表的なものには、
・ナトリウム
・カリウム
・マグネシウム
・カルシウム
・クロール
などがあります。
特に汗をかいたときに多く失われるのが、水分とナトリウムです。
電解質には、
・体内の水分バランスを保つ
・神経から筋肉へ信号を伝える
・筋肉の収縮と弛緩を助ける
・循環機能や細胞の働きを支える
といった重要な役割があります。
運動後にシャツや帽子が白くなったり、肌に塩のようなものが残ったりする方は、汗と一緒に比較的多くのナトリウムを失っている可能性があります。

水を飲んでいても、電解質が不足することがあります
普段どおり食事が取れており、それほど汗をかいていない日であれば、水やお茶による水分補給で問題ないことが多いでしょう。
しかし、暑い日に大量の汗をかいた場合、水だけを飲んでも、汗と一緒に失われたナトリウムまでは補えません。
特に注意したいのは、次のような場面です。
・暑い日に長時間外にいる
・屋外で仕事をする
・子どもと公園やレジャー施設へ行く
・夏祭りやスポーツ観戦へ行く
・冷房の効きにくい室内で過ごす
・汗で服が濡れるほど発汗する
・1時間以上の運動をする
・マラソン、トライアスロン、登山などを行う
・朝食を抜いた、または食事量が少ない
腸では、ナトリウムとブドウ糖が一緒に吸収される仕組みがあり、それに伴って水分の吸収も促されます。
そのため、大量に汗をかいた場面や脱水が疑われる場面では、水だけを大量に飲むのではなく、状況に応じて水分、ナトリウム、適量の糖質を一緒に補うことが大切です。
ただし、「電解質がないと、すべての栄養を吸収できない」という意味ではありません。
正確には、電解質は体内の水分バランスや神経、筋肉の働きを保ち、脱水時の水分吸収にも重要な役割を持っています。
足がつる原因は電解質不足だけではありません
足がつると「塩分不足だ」と考えがちですが、原因は一つではありません。
運動中や運動後の足のつりには、
・筋肉の疲労
・普段以上の運動強度
・長時間の運動
・暑さへの順応不足
・発汗による水分や電解質の喪失
・睡眠不足
・体調不良
・筋力や持久力不足
・一部の薬や基礎疾患
など、複数の要因が関係します。
近年は、筋肉の疲労によって神経と筋肉の働きが乱れる「神経筋疲労」も、運動中の足のつりに大きく関係すると考えられています。
そのため、電解質を摂れば必ず足がつらなくなるわけではありません。
電解質補給だけでなく、運動強度の調整、筋力・持久力の向上、十分な睡眠、休養、暑さへの順応なども必要です。
熱中症対策はアスリートだけのものではありません
電解質補給というと、マラソンやトライアスロンをする人のものと思われがちです。
しかし、暑い日に長時間外にいるだけでも、身体からは水分とナトリウムが失われます。
例えば、
・子どもと公園で遊ぶ
・テーマパークで一日過ごす
・夏祭りへ行く
・屋外で仕事をする
・スポーツの応援や観戦をする
・庭仕事や洗車をする
・通勤や買い物で長時間歩く
といった場面でも注意が必要です。
特に子どもは、遊びに夢中になると、自分から水分補給や休憩を申し出ないことがあります。
保護者が時間を決めて飲み物を飲ませ、日陰や冷房のある場所で休ませることが大切です。
水分補給だけでなく、顔色、汗のかき方、反応、食欲なども確認しましょう。
水・スポーツドリンク・電解質飲料・経口補水液の使い分け
すべての場面で、濃い電解質飲料や経口補水液が必要なわけではありません。
目的に合わせて使い分けることが重要です。
普段の生活や短時間の外出
汗をあまりかいておらず、普段どおり食事が取れている場合は、水やお茶をこまめに飲むことが基本です。
食事からも水分、塩分、カリウムなどを補給できます。
暑い日の長時間外出や運動
大量に汗をかく場合は、
・スポーツドリンク
・電解質入りドリンク
・電解質パウダー
・塩分を含む食べ物
・通常の食事
などを活用します。
ただし、商品によって糖質量やナトリウム量は異なります。濃いものをたくさん摂ればよいというわけではなく、活動量や発汗量に合わせる必要があります。
脱水が疑われるとき
大量の発汗、下痢、嘔吐などで脱水が疑われる場合は、用途に合った経口補水液が選択肢になります。
経口補水液には、
・ドリンクタイプ
・ゼリータイプ
があります。
ドリンクタイプは少量ずつ補給しやすく、ゼリータイプは持ち運びやすく、一度に多くの液体を飲みにくい場合にも利用しやすい形状です。
ただし、経口補水液は日常的に飲む健康飲料ではありません。
脱水状態における水分と電解質の補給を目的とした病者用食品です。スポーツドリンクやスポーツ用電解質飲料とは目的が異なります。
高血圧、腎臓病、心臓病、糖尿病がある方や、医師から水分・塩分・カリウムなどの制限を受けている方は、医師や薬剤師に相談してください。
子どもの熱中症を経験して感じたこと
私自身、子どもが暑い日に体調を崩し、熱中症が疑われる状態で嘔吐を繰り返した経験があります。
すぐに涼しい場所へ移動して身体を冷やし、状態を確認しながら、普段私が運動時に使用しているプレシジョンの電解質飲料を、量や濃度に注意して少量ずつ飲ませたところ、徐々に状態が落ち着きました。
この経験からも、暑い日に水だけを用意するのではなく、状況に応じて電解質を補給できるものを準備しておく重要性を感じました。
ただし、これはあくまで私自身の体験です。
「大人の半分なら子どもにも適量」という一律の基準はありません。
年齢、体重、発汗量、症状、製品のナトリウム濃度によって適切な量は変わります。また、プレシジョンなどのスポーツ用電解質飲料は、脱水時の食事療法に使う経口補水液とは目的が異なります。
特に、嘔吐を繰り返す、自力で水分を飲めない、意識がぼんやりしている、会話がかみ合わない、まっすぐ歩けない、けいれんしているといった場合は、家庭だけで様子を見続けないことが重要です。
自力で飲めない場合は無理に飲ませず、速やかに医療機関や救急へ相談してください。
マラソンやトライアスロンでは「糖質・水分・電解質」が重要
マラソン、トライアスロン、トレイルランニングなどの長時間運動では、汗によって水分とナトリウムが失われます。
同時に、筋肉を動かすためのエネルギー源である糖質も消費され続けます。
そのため、長時間競技では、
糖質
筋肉や脳を働かせるエネルギーを補います。
ジェル、カーボドリンク、補給食などを活用します。
水分
発汗によって失われた水分を補います。
ただし、必要以上に一気に飲むのではなく、発汗量や気温に合わせて補給します。
電解質
汗と一緒に失われたナトリウムなどを補います。
電解質ドリンク、電解質パウダー、カプセルなどを使用します。
つまり、長時間の運動では、
「ジェルだけ」
「水だけ」
「塩分だけ」
ではなく、
糖質+水分+電解質
を計画的に組み合わせることが大切です。
計画的な補給を始めてから足がつらなくなりました
私自身、以前はトライアスロンやトレイルランニングなどの長時間競技で、後半に足がつることがありました。
そこで、プレシジョンの電解質ドリンク、ジェル、カーボドリンクやアミノバイタルなどを取り入れ、
・どのくらいの水分を飲むか
・どのくらいの糖質を摂るか
・どのタイミングで電解質を補給するか
・気温や競技時間に合わせて何を持つか
を、レース前に計画するようにしました。
その結果、計画的な補給を始めてからは、トライアスロンやトレイルランニングでも足がつることがなくなりました。
もちろん、足のつりには、筋疲労、運動強度、トレーニング状況、暑さへの順応、睡眠、体調なども関係します。
そのため、補給だけが唯一の理由とは断定できません。
それでも私自身は、水分だけを飲むのではなく、糖質、水分、電解質を計画的に摂るようになったことが、長時間競技を安定して続けるうえで大きな変化だったと感じています。
補給は、足がつってから慌てて行うものではありません。
運動前から準備し、運動中も早めに、少量ずつ継続することが重要です。
私が使用しているPrecision Fuel & Hydration
私がマラソン、ウルトラマラソン、トライアスロン、トレイルランニングで使用しているのが、Precision Fuel & Hydration、通称「プレシジョン」です。
公式サイトはこちら
PHシリーズ
PHシリーズは、ナトリウム濃度によって製品を選べる電解質ドリンクです。
代表的なものには、
・PH 500
・PH 1000
・PH 1500
があります。
数字は、規定どおりに作った場合の飲料1リットル当たりのナトリウム量を表しています。
ただし、数字が大きいほど誰にでもよいという意味ではありません。
発汗量、汗に含まれる塩分量、気温、湿度、運動時間には個人差があるため、自分に合った濃度を選ぶ必要があります。
PF 30ジェル
PF 30ジェルは、1本で糖質30gを補給できるエネルギージェルです。
1本30g、2本60gというように、補給する糖質量を計算しやすい点が特徴です。
ただし、通常のPF 30ジェルは、主に糖質を補うための商品です。
ジェルを摂っただけで、水分と電解質の補給がすべて完了するわけではありません。水分や電解質ドリンクと組み合わせて考えます。
Carb & Electrolyte Drink Mix
プレシジョンのCarb & Electrolyte Drink Mixは、規定どおりに作った場合、1リットル当たり糖質60gとナトリウム1,000mgを補給できる設計です。
ボトルから、
・水分
・糖質
・ナトリウム
をまとめて補えるため、長時間競技で使いやすい商品です。
ジェルを何本も摂ると口の中が甘くなる方や、ジェルだけでは胃が受け付けにくい方は、カーボドリンクとジェルを組み合わせることで補給方法を分散できます。
アミノバイタルONEも選択肢の一つ
補給食の選択肢として、アミノバイタルONEも活用しています。
アミノバイタルONEは、アミノ酸10,000mgを配合したオールインワンタイプのゼリーです。
公式サイトはこちら
https://www.ajinomoto.co.jp/aminovital/products/details/index.html?item_id=aminovital_one
糖質、アミノ酸、電解質などをまとめて摂れるため、長時間の運動やレース中の補給食として使いやすい商品だと思います。
ただし、アミノ酸を摂れば糖質が必要なくなるわけではありません。
長時間運動中の主なエネルギー源として考えたいのは糖質です。それぞれ役割が異なるため、運動時間や目的に合わせて組み合わせます。
補給食は味と胃腸の相性も大切
補給食は、成分だけで選べばよいわけではありません。
実際のレースでは、
・甘さ
・酸味や塩味
・香り
・ゼリーの硬さ
・粘度
・飲み込みやすさ
・胃に残る感覚
・暑い中でも摂り続けられるか
といった点も非常に重要です。
プレシジョンの味が合う方もいれば、アミノバイタルONEの味やゼリー状の食感が合う方もいます。
どれだけ成分が優れていても、味が苦手で飲めなかったり、胃腸が受け付けなかったりすれば、レース中に使い続けることはできません。
補給食に全員共通の正解はありません。
自分の味覚と胃腸に合い、長時間でも継続して摂れるものを選ぶことが大切です。
本番で初めて使用するのではなく、ロング走、バイク練習、長時間のトレーニングなどで事前に試しましょう。
足がつったとき、熱中症が疑われるときの対応
暑い場所や運動中に足がつった場合は、まず運動を中断します。
1.日陰や冷房のある涼しい場所へ移動する
2.衣服を緩める
3.首、脇の下、脚の付け根などを冷やす
4.つった筋肉を反動をつけずにゆっくり伸ばす
5.意識がはっきりしていて飲める場合は、水分と電解質を少量ずつ補給する
6.症状が落ち着くまで運動を再開しない
次のような症状がある場合は、単なる足のつりではなく、熱中症の可能性があります。
・頭痛
・吐き気、嘔吐
・強い倦怠感
・反応や判断力の低下
・まっすぐ歩けない
・意識がぼんやりしている
・けいれん
・自力で飲めない
自力で飲めない場合は、無理に飲ませず、すぐに救急要請を検討してください。
まとめ
暑い季節に汗をかくと、身体から失われるのは水分だけではありません。
ナトリウムなどの電解質も失われます。
そのため、大量に汗をかく場面では、
水分+電解質
を意識することが大切です。
さらに、マラソンやトライアスロンなどの長時間運動では、
糖質+水分+電解質
をセットで考える必要があります。
ただし、足がつる原因は電解質不足だけではありません。
筋肉の疲労、運動強度、暑さへの順応、睡眠、体調なども含めて、総合的に対策しましょう。
飲み物についても、
・普段の生活では水やお茶と食事
・大量に汗をかく日はスポーツドリンクや電解質飲料
・脱水が疑われるときは用途に合った経口補水液
・長時間運動では糖質、水分、電解質を計画的に補給
というように、状況に合わせた使い分けが重要です。
LiBでは、身体の状態や運動内容、発汗量、食生活などを確認しながら、トレーニングや整体コンディショニングだけでなく、夏の水分・電解質補給や、マラソン・トライアスロンの補給計画についてもサポートしています。
暑くなると足がつりやすい方、水分補給の方法が分からない方、長時間運動の補給方法を相談したい方は、お気軽にご相談ください。
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・Precision Fuel & Hydration公式製品情報
https://pfandh.jp/
・味の素「アミノバイタルONE」公式製品情報
https://www.ajinomoto.co.jp/aminovital/products/details/index.html?item_id=aminovital_one
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