産後の腰痛は多くの産後ママが直面する課題です。
産後腰痛の回復には質の良い睡眠はとても大事になってきます。
このブログでは、産後の腰痛を和らげ、快適な睡眠を手に入れるための寝方やコツをご紹介します。
産後の腰痛はなぜ起こる?基本を知ろう
出産後の身体の変化と腰痛の関係
骨盤や腰椎の変化
妊娠中にホルモンの影響で骨盤の靭帯が緩み、分娩時に骨盤が広がります。
これにより、腰や骨盤周りの筋肉や靭帯に負担がかかり、腰痛が引き起こされることがあります。
また、妊娠中には腰椎にも変化が生じます。
特に腰椎部位の弯曲が増え、これが腰痛の原因となることがあります。
筋力の低下
妊娠中や出産後、一部の筋肉が弱まりやすくなります。
特に腹直筋や骨盤底筋が影響を受け、これが腰痛の原因になることがあります。
体重の変化
妊娠によって増加した体重が、特に腰に負担をかけることがあります。
これが腰痛を引き起こす一因となることがあります。
産後腰痛の一般的な原因
妊娠中の姿勢
妊娠中は大きくなったお腹を支えるために、どうしても反り腰になってしまい、背中や腰に大きな負担がかかります。
長い妊娠期間のダメージは産後すぐには戻りづらいです。
左が通常の良い姿勢です。
右が妊娠中の姿勢になります。
育児での無理な姿勢による身体の負担
産後の抱っこや授乳、おむつ替えなどの育児は腰や背中を丸める動作が多く、どうしても腰に負担がかかりやすくなります。
ホルモンによる影響
妊娠中の女性は出産に備えて“リラキシン”というホルモンが分泌されます。
リラキシンによって、骨盤周辺の筋肉や靭帯が緩むことで骨盤が広がり出産することができます。
ですが、筋肉や靭帯が緩むことによって、出産後も骨盤の傾きが治らず腰痛を引き起こす原因になることがあります。
腹筋の低下
胎児が大きくなって子宮が膨らむことで腹筋が引き伸ばされたり(腹直筋解離)、先ほども出てきたリラキシンというホルモンによって腹筋が緩むことによって、本来身体を支えるはずの腹筋の力が低下してしまい、その代償を腰が負うことで腰痛を引き起こしてしまいます。
出産後の腰痛の主な原因は上記の4つです。
産後の腰痛予防法とケア方法は下記のブログで詳しく紹介しております⬇︎
産後の腰痛に効く寝方
腰に優しい睡眠姿勢
背中を支える枕を使う
腰を支えるために、適切な高さの枕を使って背中をサポートしましょう。
寝るときに背中が安定していると、腰にかかる負担が軽減されます。
横向きの寝姿勢をとる
腰痛の場合、仰向けよりも横向きの寝姿勢の方が負担が少ないことがあります。
枕を頭の下と膝の間に適切に配置すると、腰の安定性が増します。
膝を曲げた状態で寝る
仰向けの場合、膝を軽く曲げ、足をベッドにしっかりとつけることで腰への負担が軽減されることがあります。
足を伸ばして寝ると、腰椎に余分な圧力がかかりやすくなります。
寝返りを楽にするコツ
寝がえりを打つときの体の位置
寝がえりを打つときは、体を一つずつ動かすよりも、一緒に動かすように心がけると腰にかかる負担が軽減されることが多いです。
寝がえりの前に深呼吸
深呼吸をすることでリラックスし、筋肉が緊張しにくくなります。
寝がえりを打つ前に深呼吸を行い、体を和らげてから動くと良いでしょう。
適切なマットレスの使用
腰痛の方には、硬めのサポートがあるマットレスが適していることが多いです。
適切なマットレスを使用することで、寝がえりの際の快適さが向上しやすくなります。
寝具の選び方:腰痛対策に重要なポイント
腰痛に良いマットレスの選び方
マットレスの硬さ
中程度から硬めのマットレスが、腰痛の方に適していることが多いです。
マットレスの適度な硬さが腰椎をサポートし、椎間板への圧力を分散します。
また、BMI(肥満指標)によって硬さのオススメが変わるとも言われています。
BMI 18.5未満:やわらかめ〜普通
BMI 18.5~30:普通〜かため
BMI 30~:かため
マットレスの厚み
腰痛対策をしたいなら最低でも8cm以上、できれば10cm以上の厚みがあるマットレスを選ぶと良いでしょう。
マットレス単体で寝る場合、薄すぎるマットレスでは体が沈んでお尻や背中の底つき感が気になり、寝心地に影響がでる可能性があります。
マットレスの寿命
マットレスの寿命も考慮すると良いです。
寿命が過ぎたマットレスはサポート力が低下し、腰痛を引き起こしたり悪化したりする可能性があります。
通常、7〜10年ごとにマットレスを交換することが勧められています。
枕の高さと形状が腰痛に与える影響
一見、関係がなさそうな腰痛と枕の組み合わせですが、枕が支えるのは頭と首です。
そして首から腰までは、1本の脊椎(背骨)で繋がっています。
つまり、枕が合っていないと首を痛めてしまい、その痛みは脊椎を通して腰にまで伝わってしまい腰痛を引き起こしてしまいます。
正しい高さと形状の枕を選ぶことで、首や脊椎の自然な曲線を維持し、腰痛を軽減することが期待されます。
枕が低すぎると
枕が低いと仰向けで寝た時に腰が反ってしまうので、腰痛の原因になります。
また、寝返りをうった際に高低差を感じてしまい寝心地の悪さを生んでしまいます。
枕が高すぎると
身体が必要以上にベッドや布団に押し付けられて、腰回りの血流が悪くなってしまい、腰痛を引き起こします。
また、首が前傾し背骨に負担がかかってしまうので、腰にも大きく影響します。
枕が硬すぎると
枕が硬すぎるとマットレスや敷布団との間に余計な隙間が生まれ、頚椎が理想的なS字カーブを保てません。
それによって、S字を代償しようと、胸椎や腰椎にも大きな負担がかかってしまいます。
枕が柔らかすぎると
反対に柔らかすぎても頭が沈み込みすぎてしまい、後頭部に圧迫感を感じて寝づらさを感じる可能性があります。
腰痛を和らげるための寝る前のルーティン
寝る前の軽いストレッチやリラクゼーション
深呼吸
落ち着いた環境で深呼吸を行い、ゆっくりと息を吐きます。
吸うときにはお腹を膨らませ、吐くときにはお腹を縮めるような感覚を意識します。
この呼吸法を数分間繰り返すことで、全身の緊張が和らぎます。
ストレッチ
軽いストレッチを行うことで、寝る前に身体を緩めることができます。
ゆっくりと呼吸をしながら特に腰回りや背中、太ももの筋肉に焦点を当てて行うと良いです。
下のブログでは、腰痛に効果的ないくつかのストレッチや腰痛を予防する日常生活のコツなどをご紹介しているので、是非参考にしてみてくださいね。
温かいお風呂に入る
寝る前に温かいお風呂に入ることで、筋肉が緩みやすくなりリラックスしやすくなります。
湯船につかりつつ、リラックスできる状態を作りましょう。
睡眠の質を高める生活習慣
規則正しい生活リズム
毎日同じ時間に寝床に入り、同じ時間に起きるように心がけましょう。
週末や休日でも、できるだけ規則正しいリズムを維持することが大切です。
食事や飲み物
1日の食事を規則正しく摂ることが大切です。
また、就寝前にカフェインやアルコールなどを摂ってしまうと睡眠の質が下がってしまうので、できるだけ控えましょう。
日光をきちんと浴びる
朝目が覚めたらカーテンを開けて日光を浴びるようにしましょう。
また、日中も自然光を浴びることでが整うので、夜の睡眠のサポートになります。
産後の腰痛改善に役立つ食事と栄養
腰痛緩和に役立つ栄養素
オメガ-3脂肪酸
魚油や亜麻仁油、ナッツ類に含まれるオメガ-3脂肪酸は、抗炎症作用があり、腰痛の炎症を軽減する可能性があります。
サーモン、マグロ、チアシード、くるみなどが良い摂取源となります。
ビタミンC
ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化物質は、酸化ストレスを軽減し、炎症を緩和する可能性があります。
オレンジ、イチゴ、アーモンド、ひまわりの種などが含まれます。
たんぱく質
筋肉の健康を保つためにプロテインが必要です。
肉、魚、大豆製品、乳製品、ナッツなどから良質なタンパク質を摂取しましょう。
おすすめの食事と避けたい食品
オススメの食事
・抗炎症食品:炎症を抑える食品が含まれる食事が重要です。例えば、青魚(サケ、マグロ、サバなど)やナッツ(くるみ、アーモンド)、オリーブオイル、ベリー類、トマト、リーフグリーンなどが挙げられます。
・カルシウムとビタミンD:骨の健康をサポートするために、カルシウムとビタミンDを含む食品が重要です。乳製品、豆腐、リーフグリーン、魚などが良い摂取源です。
・フルーツと野菜:フルーツと野菜は抗酸化物質を含み、炎症の軽減に寄与します。特にビタミンCやカロテノイドを豊富に含むものが良いです。
避けたい食品
・炎症を引き起こす食品:炎症を促進する可能性があるとされる加工食品、トランス脂肪酸を含む食品、過剰な食塩や砂糖を含む食品は控えるべきです。
・カフェインとアルコール:過剰なカフェインやアルコールの摂取は、睡眠の質を低下させたり、筋肉の緊張を引き起こす可能性があるため、避けるべきです。
・過剰な赤肉:過剰な赤肉の摂取は、体内の炎症を増加させる可能性があります。バランスの取れた食事を心がけましょう。
いつ医師に相談すべき?
腰痛が続く場合の医師の受診タイミング
痛みが慢性的に続く場合
腰痛が1ヵ月以上続く場合や、慢性的な痛みになっている場合は、医師の診断を仰ぐ方が良いでしょう。
長期間の腰痛は潜在的な原因がある可能性があります。
急激な痛みや怪我の場合
突然の激しい痛みや尻もちや転倒などによる怪我がきっかけで痛み出した場合はすぐに病院を受診しましょう。
排尿・排便の問題を伴う場合
排尿時や排便時に腰痛を伴う場合は、泌尿器系の疾患や、脊椎が原因となる神経系の負担など様々な可能性があるので、早めに病院受診をしましょう。
医師に相談すべき症状の目安
・急激な痛みやけがの症状:突然の強い痛みやけがの症状がある場合は、直ちに医師に相談しましょう。事故や怪我による腰痛は、椎間板の損傷などが考えられます。
・足に放射痛やしびれがある:腰痛が足に広がり、放射痛やしびれがある場合、これは神経根の圧迫や損傷の可能性があり、早めの医療評価が必要です。
・排尿・排便に関する問題:腰痛と同時に排尿や排便に関する異常が見られる場合、脊髄の問題や神経の圧迫が考えられます。即座に医師に相談しましょう。
・痛みが夜間や安静時に増悪する:夜間や安静時に痛みが増悪する場合、椎間板ヘルニアや夜間の骨腫瘍などが原因である可能性があります。
・発熱や体重減少がある:腰痛と同時に発熱や急激な体重減少が見られる場合、炎症性の疾患や悪性腫瘍の可能性があるため、迅速な医療評価が必要です。
・過去に腰や背中に手術歴がある:過去に手術歴がある場合、または治療が不十分だった場合は、早めに医師に相談するべきです。
当院でのケア
【パーソナルトレーニングジム×整骨院】の当院ではトレーニングとボディケアor鍼治療が一つの場所でできます。
腰痛が出てしまっている場合も、腰痛にならないための予防の運動とケアも一カ所で受けていただけます!(^^)
鍼治療は自律神経を整えるのに効果が高いので、リラックスをするのにも効果的です!
ケアだけ・トレーニングだけよりもより早く腰痛の予防・改善につなげることができます!
もし、腰痛でお悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください!!
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