おじいさんへの道案内

整骨院LiB-PersonalFitnessRoom- トレーナーの佐々木です。

たまには日常の何気ない出来事を書いてみようかなー。

と思います。

 

おじいさんへの道案内

仕事帰りのつけ麺

先日、仕事終わりに会員様から紹介されたつけ麺屋に入った。

 

まぁ、おいしい。

「麺大盛(500g)までは無料」

と言われたら大盛にしてしまう。

寿司を55皿食べる私は全然お腹いっぱいにはならないが、多分今年初のラーメン屋に心は満たされ、幸せな気分で

「さぁ、家に帰るか!」

と自転車(SEIYUで8900円で購入)で帰路につく。

 

道にたたずむ人

帰っている途中、暗い道に一人のおじいさんが立っていた。

そのおじいさんが

「あのぉ、すみません。」

とママチャリの私に声をかけてきた。

真っ暗の中、キョロキョロしていて不気味ではあったが、本当に困っている様子でしたので止まってお話を聞くことにした。

 

1.5㎞

佐々木「どうされました?」

おじいさん「ここに行きたいのですが、道分かりますでしょうか?」

 

おじいさんは手書きの地図を差し出してきた。

誰が書いたか分からない手書きの地図では300mくらいで着きそうな雰囲気だったが、Googlemapで調べたところ

その距離1.5㎞

 

・・・多分、口頭の説明だけではたどり着けない。

大通りまで出れば一本で着くので分かりやすいが、だいぶ遠回りになり距離が2㎞近くになる。

最短距離で行くと、暗い住宅街を抜けなければならない。

日は落ちてはいるものの気温は30度近く熱中症の危険がある。

このままおじいさんを一人で歩かせるのは危険。

おじいさん一人で辿り着ける要素が見当たらない。

 

一緒に行こう

佐々木「これ、だいぶ遠いですよ!それにこの地図ではたどり着けないです!」

おじいさん「はぁー困ったね。どうしたらいいものか。」

佐々木「お父さん。(お父さんかは知らないけど)僕がここまでご案内しますよ。」

おじいさん「いえいえ、それは申し訳ないのでそうしたらタクシーでいきますよ。」

※多分、タクシーを捕まえるポイントに行くまでに10分はかかる。

 

佐々木「いいですよー!私暇だし、家も同じ方向なので!」

おじいさん「あーそうですか。すいませんねぇ。お願いします。」

 

という事で一緒に目的地までデートすることになった。

83歳と30歳のアクティブデート

おじいさんの足取りに合わせて、私は自転車を転がしながらゆっくり進んでいく。

当然だが・・・遅い。

30分くらいかかってしまうのではないか?と思うくらいのスピードだ。

予定がある訳ではないが、さすがにもう少し早く進みたい。

 

ここでおじいさんに提案をしてみた。

 

佐々木「自転車乗れますか?」

おじいさん「自転車は乗れますよ。」

佐々木「私が走るので、お父さん自転車でついてきていただくのってどうですか‽(笑)」

おじいさん「もしよろしければ私は全然良いですよ」

 

という事でランニングと自転車のアクティブデートが始まった。

 

絵面は監督が選手の練習をサポートしているイメージ。

到着と別れ

走りながらもいろんなお話をした。

現在83歳という事や、元々教員をやられていたこと、など、いろいろお話をしてくださった。

私には一切興味がなかったのか、私の情報は何も聞かれることはなかった。

 

唯一された質問は

「なんの帰りだったんですか?」

という質問。

「つけ麺食べた帰りなんですよー!今年初めてつけ麺食べました!おいしかったです!(^^)!」

という会話をした。

 

そんな世間話をしているうちに到着。

走り始めたら10分もかからない。

 

佐々木「お父さん着きましたよ!」

おじいさん「助かりましたー!ありがとうございます!」

 

お別れの時が来た。

少し寂しい。

 

佐々木「せっかくなんで写真撮りませんか?」

おじいさん「是非記念に撮りましょう!」

気分は2人で富士山に登頂した気分。

達成感と絆で結ばれた良い顔をしている。

 

佐々木「もしよろしければ、私のブログで写真を使わせて頂いてもよろしいでしょうか?」

おじいさん「私の写真なんかで良ければいくらでも使ってください」

 

ここでこのブログを書くことが決まった。

 

1000円

遂にお別れ。

 

佐々木「じゃあお父さん!またどこかで!」

おじいさん「ちょっと待ってください。」

 

急に真剣な眼差し。

ポケットから何かを取り出して私の自転車のカゴにぶち込んだ。

1000円札だった。

 

佐々木「いやいや!こんなつもりでやったわけじゃないので!」

おじいさん「それでおいしい物食べて帰って!」

 

そう言って、私が走ってきた倍のスピードのダッシュで去っていった。

 

 

おじいさんに対して心の中で2つツッコミをいれた。

目次

「おじいちゃんめっちゃ動ける!!!」

「つけ麺食べたばっかりの話、全然聞いてない!!!」

そして私も帰路についた。

 

なにはともあれ、おじいさんが無事に目的地にたどり着けて良かった。

そしてこの1000円は次、私が親切を受ける側になったときに誰かに渡せるように、ずーっととっておこうと思う。

めでたしめでたし。

 

 

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