妊娠・出産でホルモンバランスはどう変わる?

妊娠・出産で女性ホルモンの変化によって、心にも身体にも大きな変化をもたらします。

産後のお母さんたちは、情緒不安定になったりなかなか寝付けなかったり。
そんなお母さんたちを見守るご家族たちも

【この症状ってなんで起きてるの?これっていつまで続くの?】

と不安になる方も多いと思います。

この記事ではそんな産後のお母さんたちの身体に起きていることをホルモンバランスの観点でまとめてみました。

また、解消法なども載せたので参考になればと思います!

目次

妊娠・出産で変わるホルモンバランス

ホルモンの働き

ホルモンとは、主に内分泌臓器や組織でつくられ、血流に乗って標的器官へ運ばれて生命機能を維持するはたらきをもつ重要な情報伝達物質です。
ホルモンには100種類以上がありますが、これらのホルモンの分泌が多すぎたり少なすぎたりすると、心身にさまざまな障害が起こってきます。

その中でも女性ホルモンは脳視床下部から指令を受けて卵巣でつくられます。

女性ホルモンは2種類ある

エストロゲン(卵胞ホルモン)プロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があります。

エストロゲン(卵胞ホルモン)

・受精卵が子宮内膜に着床しやすいように、厚みのある子宮内膜をつくる
・丸みを帯びた女性らしい体型をつくる
・自律神経のバランスを整える
・コラーゲンの産生を促し、美肌効果をあげる
・血管年齢を若く保ち、動脈硬化を防ぐ
・骨にカルシウムを蓄える

主に【妊娠の準備】のホルモンです。

プロゲステロン(黄体ホルモン)

・エストロゲンの働きによって厚くなった子宮内膜を柔らかく維持して妊娠しやすい状態にする
・胎盤ができるまでの間、卵巣の機能を高める
・水分や栄養素を溜め込み、妊娠が成立したら、妊娠を維持する
・体温を上げる働き
・食欲をあげる働き

主に【妊娠の維持】のホルモンです。

ホルモンバランスの変化

妊娠すると、妊娠を維持していくために視床下部から指令が出て、女性ホルモンの量は大きく変化していきます。


着床後、妊娠初期(0~15週)、中期・後期(16~39週)にわけてみていきましょう。

着床後

着床後、女性の体内でホルモンレベルは大きく変化します。
着床は受精卵が子宮内膜になる過程を進む、妊娠の始まりと考えられます。

受精卵が子宮に着床し妊娠が成立すると、着床した部分から絨毛組織が発生し、胎盤を形成し始めます。
この胎盤から「hCG」(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが分泌されます。

hCGは通常妊娠時にのみ著しく生産されるホルモンであり、妊娠検査にも利用されます。
hCGの働きにより、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が促進され、妊娠を維持することができます。

妊娠初期(~15週)

妊娠初期(15週間まで)における女性ホルモンは、妊娠の進行と胎児の発育に合わせて変化します。
hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)は初期において、徐々に上増加し8~12週でピークを迎えます。
その後、胎盤が完成する16週ころから減少していきます。

hCGの働きでエストロゲンが急激に増えると吐き気や嘔吐などのつわりの要因となったり、プロゲステロンの増加も胸の張りや痛み、肌トラブルの要因になります。
また、ホルモンバランスが大きく変化することで気分の浮き沈みが激しくなることもあります。

妊娠中期・後期(16週~)

妊娠中期以降(16週間以降)は週数が進むにつれて、エストロゲンとプロゲステロンの量はさらに増えていきます。

プロゲステロンを増やすことによって妊娠を維持し、早産になることを防いでいます。
ですが、多く分泌されることによって、強い眠気や便秘などのマイナートラブルも起きやすくなってしまいます。

また、母乳のためのホルモン:プロラクチン(乳腺刺激ホルモン)も分泌が始まりますが、出産後まで母乳が出ないようにプロゲステロンが働きを抑えています。

ホルモンバランスが乱れると様々なトラブルの原因に

妊娠を維持するために増加していた女性ホルモンが、出産後に急激に減少することで、ホルモンバランスが崩れやすくなり様々なトラブルの原因になります。

疲労感や倦怠感

出産は壮絶な体力消費をします。
そのうえ、育児などで休む時間もなく身体を休める時間が減るので疲労感が抜けなくなります。

また、女性ホルモン(特にプロゲステロン)が減少することで疲労感が強く出やすいです。

イライラしたり気分の浮き沈みが大きくなる

ホルモンバランスが乱れると自律神経にも影響が出ます。
それにより交感神経が優位になると、些細なことでも気になってイライラしやすくなります。

不眠になりやすくなる

授乳などで物理的に睡眠がとりづらくなることもありますが、上記もしたようにホルモンバランスの乱れによって自律神経も乱れやすくなり、交感神経が活発になることで不眠になりやすいです。

肌荒れやたるみが出やすくなる

エストロゲンが出産に伴って激減することで、エストロゲンの持つ効果でもあるコラーゲンの産生が減り肌のうるおいやハリが減ってしまします。

出産後のホルモンバランスの乱れは数ヶ月続く

出産後のホルモンバランスの乱れは、もちろん個人差はあります。

母乳育児をするかどうかでも変わってきます。
母乳育児の場合、ホルモンバランスが整ってくるのは、母乳育児が終わってからだいたい2~3ヵ月ほどと言われています。

母乳育児でない場合は、産後3~6か月ほどと言われています。

出産後のホルモンバランスを整える手段・方法

食生活を整える


出産後のホルモンバランスを整えるために、栄養バランスの取れた食事を摂ることが重要です。
特にタンパク質、鉄分、ビタミンB12、カルシウム、ビタミンDを含む食品を摂ることがオススメです。

・タンパク質:肉類、魚類、卵、大豆食品etc
・鉄分:レバー、かつお、豆乳、小松菜etc
・ビタミンB12:魚介類、動物性のお肉、貝類etc
・カルシウム:牛乳、干しエビ、チーズ、木綿豆腐etc
・ビタミンD:魚類、きのこ類etc

これらの栄養素はホルモンバランスと体力の回復に役立ちます。

軽い運動をする

運動をすると自律神経が整い、ストレスを解消しやすくしてくれます。
また、脳内のセロトニンの分泌量が増えて安らぎをもたらす効果もあります。

ホルモン補充療法(HRT=Hormone Replacement Therapy)


ホルモン補充療法は、出産によって激減した女性ホルモン、特にエストロゲンを補うことで産後のホルモンバランスの乱れを抑える治療方法です。

この治療法は更年期症状に対しても利用されます。

サプリメント

産後ホルモンバランスの乱れを改善しようと栄養をとる場合、サプリメントは手軽に摂れるので有用です。
ですが、使用の際は医師の指導を受けながら正しく使用することが重要です。

摂りたい栄養素としては先ほどもあげたタンパク質、鉄分、ビタミンB12、カルシウム、ビタミンDを補っていくと良いです。

整体やマッサージ

整体やマッサージでホルモンバランスを直接的に調整することはできないですが、身体の緊張をほぐしてあげたりすることでリラックスでき、自律神経が整いやすくなります。
また、自分の時間を作ることもできるので、疲れもとれやすいです。

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